スポーツ・ニュースを見ていると、ゴルフの優勝賞金がウン千万円とか、副賞で車をもらった、とかいうのをよく見ます。
世の中は不景気だというのに、なんだかゴルフの賞金は他のスポーツと比較してかなり高いような気がします。
ゴルフの賞金が高いのはなぜなのでしょうか?
また、これだけ高い賞金を出すにはスポンサーもメリットあってのことだと思います。
スポンサーが高い賞金を出すメリットは何なのでしょうか?
今回は、ゴルフの賞金が高いのはなぜか、またスポンサーのメリットは何かについて見ていきます。
ゴルフの賞金が高いのはなぜ?
日本のスポーツ界では野球選手やサッカー選手の契約金の高いのも目を引きますが、ひとつの試合の優勝賞金を見るとゴルフの賞金は群を抜いているように思います。
1回の優勝で何千万ももらえるスポーツって、そうそうないですからね。
例えば、ゴルフ国内男子ツアーを見ると現在、最高の優勝賞金額はISPSハンダマッチプレー選手権の5,200万円で、賞金王争いが佳境に入る11月以降ともなると優勝賞金4,000万円クラスの大会が目白押しです。
これを見るとやっぱり、ゴルフの賞金は他のスポーツより高いなと感じるのも無理はないですよね。
それにしても、なぜゴルフの賞金がこれほど高いのでしょうか?
答えは、やはりゴルフが人気の高いスポーツだからでしょう。
人気が高い=人が集まる=お金が集まる、これがゴルフの賞金が高い理由です。
男子ゴルフでは、以前はAONといって青木功プロ・尾崎将司プロ・中嶋常幸プロがカリスマ的存在となって、ゴルフ人気を不動のものとしました。
もうひとつは、日本におけるゴルフの発展にも関係していると思います。
日本では、昔からゴルフは金持ちのスポーツというイメージがあります。
以前より安くなったとはいえ、プレー代もゴルフ用品も高価ですし、やはりお金がないとできません。
ゴルフの賞金額は景気の影響を受けることは間違いないと思いますが、富裕層のたしなみのような位置づけであったことが、今日のゴルフの賞金が高いことにも一役買っているのではないでしょうか。
ゴルフの賞金~国内ツアーで賞金の高い大会
国内で賞金の高い大会を男子ツアーを例にあげてみました。
・ISPSハンダマッチプレー選手権
賞金総額2億3,000万円、優勝賞金5,200万円
・日本オープンゴルフ
賞金総額2億円、優勝賞金4,000万円
・HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP
賞金総額2億円、優勝賞金4,000万円
・三井住友VISA太平洋マスターズ
賞金総額2億円、優勝賞金4,000万円
・ダンロップフェニックス
賞金総額2億円、優勝賞金4,000万円
・カシオワールドオープン
賞金総額2億円、優勝賞金4,000万円
※賞金額は2018年のものです。
ゴルフの賞金~スポンサーのメリット
そうはいっても不景気のこの時代、スポンサーにとってもそれ相応のメリットがなければ、高い賞金を出してまでトーナメントを開催する価値はありません。
なぜ、ゴルフのスポンサーは高い賞金を出してまで、トーナメントを開催するメリットは何なのでしょうか?
ひとつは当然、世間一般に自社の名前や商品を浸透させて利益につなげることというのはわかります。
大会名やCMなどで、この時とばかりアピールしていますよね。
そしてもうひとつのメリットが、プロアマ大会です。
このプロアマ大会がスポンサーの最大のメリットともいわれています。
プロアマ大会とは、大会前日にプロとアマチュア(主催者の招待客)がいっしょにラウンドするというもので、よくテレビのスポーツ・ニュースなどでも見られますね。
スポンサーにとってはお得意先様はもちろん大事です。
そのお得意先様を招待して、プロ・ゴルファーとラウンドして喜んでいただくのが目的なわけですね。
ゴルフのスポンサーがトーナメントを開催するために必要な費用
ここで、スポンサーがトーナメントを開催するために必要な費用についても触れておきたいと思います。
トーナメントを開催するためにスポンサーが用意しなければならない賞金総額は男子ツアーでは最低5,000万円です。
必要なのは賞金だけではありません。
その他にも会場設営費や人件費など大会運営に関わる費用がかかるんですが、この費用がバカになりません。
なんと賞金総額の3~4倍かかるといわれています。
例えば、賞金総額1億円の大会だと開催運営にかかる金額は、ざっと総額3~4億円にもなります。
ゴルフの賞金が高いのはなぜ?~まとめ
今回は、ゴルフの賞金が高いのはなぜか、またスポンサーのメリットは何かについて見てきました。
なぜゴルフの賞金が高いのかというとゴルフが人気スポーツであるため、スポンサーは宣伝効果を狙ったり、プロアマ大会でお得意先様を接待したりしています。
最高の優勝賞金額はISPSハンダマッチプレー選手権の5,200万円ですが、トーナメント開催にスポンサーが用意しなければならない賞金総額は男子ツアーでは最低5,000万円です。
景気よく見えるゴルフの賞金ですが、高い賞金をいつまでスポンサーが出せるかはわかりません。
男子ツアーではAONの全盛時代が終わってから、ゴルフ人気に陰りが見え始め、観客動員数も減少しています。
女子ツアーは隆盛を保っていますが、人気・実力ともに韓国勢に押されっぱなしです。
男子ツアーではプロアマ大会で、某トッププロによる事件もありました。
どちらも先行き明るいとは言い難い部分もあり、現状を維持できれば御の字かもしれません。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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