ゴルフでは優勝するのはもちろん大きな目標ですが、大半の選手はまずシード権を確保することを目標としていることでしょう。
試合に出れなければ賞金を稼ぐことができない以上、シード権はプロゴルファーにとって死活問題ともいえます。
ゴルフのシード権は賞金ランキングでは何位までなのか、またその他の条件にはどんな条件があるのでしょうか?
今回は、「ゴルフのシード権の条件を男子・女子別で!賞金ランキング何位まで?」と題して、ゴルフのシード権の条件を国内・アメリカツアー男子女子別に見ていきます。
ゴルフのシード権の条件~賞金ランキング何位まで?
ゴルフのシード権の条件というと賞金ランキングが大きくものをいうイメージがあります。
しかし、最近はポイントランキングを導入しているツアーもあって、ひと昔前よりわかりずらくなっているように思います。
ゴルフのシード権は賞金ランキング以外にもさまざまな条件がります。
このシード権の条件が国内ツアーやアメリカツアー、さらに男子と女子別である部分では大きく、またある部分では少しずつ異なります。
あるツアーでは賞金ランキングに関係なくシード権が決まるツアーもあれば、賞金ランキングにポイントランキングを加えたシステムなど、さまざまです。
今回は、世界のゴルフのツアーの中でも国内男子・女子ツアーとアメリカ男子・女子ツアーの4つのツアーの主なシード権の条件をわかりやすく見ていきます。
ゴルフのシード権~男子
同じゴルフのシード権でも男子の場合、国内ツアーとアメリカツアーでは大きく異なります。
国内男子ツアーでは賞金ランキングとツアーの成績によってシード権が決まりますが、アメリカ男子ツアーでは賞金ランキングに関係なくフェデックスカップポイントランキングによってシード権が決まります。(下部ツアーは別)
ポイントランキングを導入するメリットとしては試合ごとにポイントが決まっているため、試合ごとの賞金額の多い少ないに左右されないことがあげられます。
より公平にシード権を決めるシステムといえるでしょう。
国内ツアー(JPGA)
国内男子ツアーの賞金ランキングによるシード権は、賞金ランキング上位65位までの選手となっています。
2018年までは賞金ランキング上位60位までの選手が全試合に出場資格があり、61~75位までは限定された試合への出場資格が与えられるというものでしたが、2019年以降はシンプルに65位までと変更されました。
また、賞金ランキング1位(賞金王)の選手には、翌年以降5年間のシード権が与えられます。
国内男子ツアーのシード権を獲得できるのは賞金ランキングだけに限らず、トーナメントの優勝者・成績上位選手などさまざまな方法でシード権を獲得できます。
チャレンジトーナメント(Abema TVツアー)やQTから出場資格を得ることもできます。
主な出場資格は、以下の通りです。
・日本ゴルフツアー選手権、日本オープンゴルフ、日本プロゴルフ選手権の優勝者(翌年から5年間)
・ゴルフ日本シリーズの優勝者(翌年から3年間)
・各トーナメントの優勝者(翌年から2年間)
・永久シード選手(1973年ツアー制施行後に25勝以上の選手)
・生涯獲得賞金ランク上位25位内の者(本人が選択する1年間)
・JGTO会長が推薦する選手(そのツアートーナメント)
・前年度ツアー各トーナメントの成績上位10位以内の選手(翌年から5年間そのツアートーナメント)
・直近のツアートーナメントの成績上位10位以内の選手(その年度内に行われる直後のツアートーナメント)
・前年度チャレンジトーナメント賞金ランキング第1位の選手(1年間)
・前年度QTランキング第1位の選手(1年間)
・チャレンジトーナメントで年間3勝した選手(その年の残りのツアートーナメント)
・チャレンジトーナメントの優勝者(JGTOが指定するツアートーナメント)
・前年度チャレンジトーナメント賞金ランク上位19名(第1回リランキングまでのツアートーナメント)
・前年度QTランキング上20位までの選手(第1回リランキングまでのツアートーナメント)
・JGTOツアーメンバーでUSPGAツアー又は欧州ツアーのツアーメンバー資格取得者で出場資格を失った選手
アメリカツアー(PGA)
アメリカ男子ツアー(PGA)では基本的に賞金ランキングではなく、ポイントランキングによってシード権が決まるシステムになっていますが、国内男子ツアーと比較するとシンプルな印象を受けます。
QTはなく、下部ツアーとしてコーン・フェリーツアーがあり国内のチャレンジトーナメントに相当するツアーになっています。
アメリカ男子ツアー(PGA)の主な出場資格は、以下の通りです。
・フェデックスカップポイント125位以内の選手
・コーン・フェリーツアーの賞金ランキング上位25位までの選手
・コーン・フェリーツアーで3勝以上の選手
・コーン・フェリーツアー・ファイナルシリーズ上位25位までの選手(PGAツアーフェデックスカップポイント126位~200位の選手とコーン・フェリーツアー26位〜75位の選手が参加するプレーオフシリーズ)
PGA各ツアーで優勝するとトーナメントにより異なるものの2~5年間のシード権が与えられ、メジャー大会とツアー選手権で5年間、WGC(世界ゴルフ選手権)で3年間など、となっています。
また、PGAツアーで20勝し、かつ通算15年以上PGAのツアーメンバーだった選手には永久シード権が与えられます。
フェデックスカップポイントの詳細は、こちらをご参照下さい↓

ゴルフのシード権~女子
女子ツアーの場合は、シード権を与えられる選手数などに違いはあるものの、国内ツアー(JLPGA)とアメリカツアー(LPGA)ともに賞金ランキングに加えて下部ツアーの成績を加味したシステムであることに大きな違いはありません。
また、国内女子ツアー(JLPGA)では、新型コロナウイルスの影響により2020年と2021年のシーズンが統合されるという異例の特別措置が採られています。
国内ツアー(JLPGA)
国内女子ツアー(JLPGA)の賞金ランキングによるシード権は、メルセデス・ランキング上位50位までの選手となっています。
また、リランキング制によりメルセデス・ランキング51~55位までの選手には、第1回リランキングまでの出場権が与えられています。
メルセデス・ランキング1位の選手には、翌年以降4年間のシード権が与えられます。
シード権を獲得できるのはメルセデス・ランキングだけに限らずトーナメントの優勝者・成績上位選手などさまざまな方法でシード権を獲得でき、ステップアップツアーやQTから出場資格を得ることもできます。
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主な出場資格は、以下の通りです。
・前年度と当該年度JLPGAツアーの優勝者
・JLPGAツアーで30勝した選手(樋口久子・大迫たつ子・涂阿玉・岡本綾子・森口裕子・不動裕理)
・各年度JLPGAツアー賞金ランキング第1位の選手(3年間)→ 廃止
・メルセデス・ランキング第1位の選手(4年間)
・JLPGA登録選手がでロレックスランキング30位以内の選手
・ステップアップツアーの賞金ランキング上位2位までの選手
・当該競技の直近の公式競技又は公認競技の成績上位3位タイまでのTP登録者 (ただし、当該競技の次に行われる公認競技に限り、選出するものとする。また、選出される人数の上限は3人)
・QTランキングリスト上位者
・リランキングリスト上位者
・主催者推薦選手
メルセデスランキングの詳細は、こちらをご参照下さい↓

アメリカツアー(LPGA)
アメリカ女子ツアー(LPGA)の賞金ランキングによるシード権は、賞金ランキング上位80位までの選手となっています。
賞金ランキング以外のシード権では、アメリカ女子ツアー(LPGA)にも男子ツアーと同じように下部ツアーとしてシメトラツアーがあります。
さらにLPGAツアーの賞金ランク下位の選手やシメトラツアー上位選手が参戦できるQTがあり、QTはファーストステージ・セカンドステージ・Qステージに分かれています。
Qステージでは、LPGAツアーの賞金ランキング101~150位までの選手とシメトラツアー賞金ランキング11~30位までの選手、セカンドステージ上位選手などが争い、その中から上位45位までの選手がLPGAツアーへのシード権を獲得することができます。
さらに、各トーナメントの優勝者は翌年のシード権が与えられます。
ロレックスランキングの詳細は、こちらをご参照下さい↓

ゴルフのシード権を男子・女子別で~まとめ
今回は、「ゴルフのシード権の条件を男子・女子別で!賞金ランキング何位まで?」と題して、ゴルフのシード権の条件を国内・アメリカツアー男子女子別に見てきました。
ゴルフのシード権の条件はツアーごとにさまざまで、アメリカ男子ツアーと国内女子ツアーはおもにポイントランキング主体、他のツアーは賞金ランキングを主体としたものになっています。
どのツアーにも下部ツアーがあり、下部ツアー上位選手が翌年のシード権を獲得するシステムは共通しています。
プロゴルファーの死活問題ともいえるシード権ですが、賞金ランキングやポイントランキング、リランキング制など、より複雑になっている印象があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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