全米プロゴルフ選手権はアメリカ男子プロゴルフツアーのメジャー大会のひとつで、PGA選手権(PGA Championship)とも呼ばれています。
以前は8月に開催されていましたが、現在では猛暑を避ける目的もあって通常5月に開催されています。
プロゴルファー世界一を決める大会にふさわしく優勝賞金も高額で、出場資格はプロゴルファーに限られアマチュアゴルファーの出場はありません。
今回は、全米プロゴルフ選手権の優勝賞金と出場資格、歴代優勝者、開催コースなどについて見ていきます。
全米プロゴルフ選手権の優勝賞金
全米プロゴルフ選手権の賞金額は2020年現在で4つの海外メジャー大会の中で3番目ですが、年々増額を続けており優勝賞金は2003年に100万ドルの大台に乗り、賞金総額も2014年に1,000万ドルを突破し、2024年時点で賞金総額1,850万ドル、優勝賞金333万ドルとなっています。
賞金配分は2020年時点で優勝者198万ドル(約2億1,000万円)で、以下2位で118万8,000ドル(約1億2,600万円)、3位で74万8,000ドル(約8,000万円)、10位で27万2,380ドル(約2,900万円)、20位で13万4,000ドル(約1,400万円)という賞金配分ですが、10位ぐらいでも日本の国内ツアーの優勝賞金に匹敵する高額賞金となっています。
また、賞金以外に優勝者には5年間のPGAツアーのシード権が与えらます。(1970年までは永久シード)
2000年以降の全米プロゴルフ選手権の優勝賞金の変遷は、以下の通りです。
全米プロゴルフ選手権の優勝賞金(2000年以降)
2024年:333万ドル(1,850万ドル)
2023年:315万ドル(1,750万ドル)
2022年:270万ドル(1,500万ドル)
2020・2021年:216万ドル(1,200万ドル)
2018~2020年:198万ドル(1,100万ドル)
2016・2017年:189万ドル(1,050万ドル)
2014・2015年:180万ドル(1,000万ドル)
2011~2013年:144万5,000ドル(800万ドル)
2008~2010年:135万ドル(750万ドル)
2007年:126万ドル(700万ドル)
2006年:122万4,000ドル(680万ドル)
2005年:117万ドル(650万ドル)
2004年:112万5,000ドル(625万ドル)
2003年:108万ドル(600万ドル)
2002年:99万ドル(550万ドル)
2001年:93万6,000ドル(520万ドル)
2000年:90万ドル(500万ドル)
※カッコ内は賞金総額です。
全米プロゴルフ選手権の出場資格
続いて、全米プロゴルフ選手権の出場資格ですが、出場選手は156名で出場資格は文字通りプロゴルファーに限られており、アマチュア・ゴルファーは出場できません。
メジャー大会とはいえ通常のツアー競技とほとんど変わらない人数で、マスターズゴルフと同じように招待制となっています。
全米プロゴルフ選手権の出場資格は、以下の通りです。
全米プロゴルフ選手権の出場資格
- 過去の全米プロゴルフ選手権の優勝者
- 過去5年間の全米オープン・マスターズ・全英オープン・TPC(ザ・プレーヤーズ選手権)優勝者
- その年の全米シニアプロゴルフ選手権の優勝者
- 前年の全米プロゴルフ選手権15位タイ以内の選手
- その年のPGAクラブプロ選手権の上位20位以内の選手
- ポイントランキング上位70名の選手
- 直近のライダーカップのメンバー(世界ランキング100位以内)
- 前年の全米プロゴルフ選手権以降のPGAツアー優勝者
- インターナショナルフェデレーションランキング上位3名の選手
- PGAオブ・アメリカ推薦の選手
- 出場定数に達するまでポイントランキング71位よりも下の選手を156名に達するまで繰り上げ出場
全米プロゴルフ選手権の歴代優勝者と開催コース
全米プロゴルフ選手権は1916年に第1回大会が開催されていますが、当初は現在のようなストロークプレーではなくマッチプレー形式で行われていました。
マッチプレー形式は1957年まで続き、1958年以降、ストロークプレー形式になりました。
歴代優勝者の中で最多優勝回数は、ストロ-ク形式ではジャック・ニクラス(アメリカ)、マッチプレー形式ではウォルター・ヘーゲン(アメリカ)でともに5回です。
ちなみにタイガー・ウッズ(アメリカ)は、ニクラスに次いで4回の優勝があります。
また、メジャー初優勝が全米プロゴルフ選手権というケースが多いメジャー大会でもあります。
開催コースは毎年変わるサーキット式で、その時代のアメリカを代表する名門コースが選ばれています。
全米プロゴルフ選手権の歴代優勝者と開催コースは、以下の通りです。
全米プロゴルフ選手権の歴代優勝者と開催コース
2024年 ザンダー・シャウフェレ(アメリカ)バルハラGC
2023年 ブルックス・ケプカ(アメリカ)オークヒルCCイーストC
2022年 ジャスティン・トーマス(アメリカ)サザン・ヒルズCC
2021年 フィル・ミケルソン(アメリカ)キアワアイランド・ゴルフリゾート・オーシャンC
2020年 コリン・モリカワ(アメリカ)ハーディングパーク
2019年 ブルックス・ケプカ(アメリカ)ベスページブラックコース
2018年 ブルックス・ケプカ(アメリカ)ベルリーブCC
2017年 ジャスティン・トーマス(アメリカ)クエイル・ホロー・クラブ
2016年 ジミー・ウォーカー(アメリカ)バルタスロールGC
2015年 ジェイソン・デイ(オーストラリア)ウィスリング・ストレイツ
2014年 ローリー・マキロイ(北アイルランド)バルハラGC
2013年 ジェイソン・ダフナー(アメリカ)オークヒルCCイーストC
2012年 ローリー・マキロイ(北アイルランド)キアワアイランド・ゴルフリゾート・オーシャンC
2011年 キーガン・ブラッドリー(アメリカ)アトランタ・アスレチッククラブ・ハイランドC
2010年 マーティン・カイマー(ドイツ)ウィスリング・ストレイツ
2009年 Y・E・ヤン(韓国)ヘイゼルティン・ナショナルGC
2008年 パドレイグ・ハリントン(アイルランド)オークランドヒルズCCサウスC
2007年 タイガー・ウッズ(アメリカ)サザン・ヒルズCC
2006年 タイガー・ウッズ(アメリカ)メダイナCCコース3
2005年 フィル・ミケルソン(アメリカ)バルタスロールGCローワーC
2004年 ビジェイ・シン(フィジー)ウィスリング・ストレイツ
2003年 ショーン・ミキール(アメリカ)オークヒルCCイーストC
2002年 リッチ・ビーム(アメリカ)ヘイゼルティン・ナショナルGC
2001年 デビッド・トムズ(アメリカ)アトランタ・アスレチッククラブ・ハイランドC
2000年 タイガー・ウッズ(アメリカ)バルハラGC
1999年 タイガー・ウッズ(アメリカ)メダイナCCコース3
1998年 ビジェイ・シン(フィジー)サハリーCC
1997年 デービス・ラブ3世(アメリカ)ウィングドフットGCウェストC
1996年 マーク・ブルックス(アメリカ)バルハラGC
1995年 スティーブ・エルキントン(オーストラリア)リビエラCC
1994年 ニック・プライス(ジンバブエ)サザンヒルズCC
1993年 ポール・エージンガー(アメリカ)インバネスクラブ
1992年 ニック・プライス(ジンバブエ)ベルリーブCC
1991年 ジョン・デーリー(アメリカ)クルックド・スティックGC
1990年 ウェイン・グラディ(オーストラリア)ショールクリーククラブ
1989年 ペイン・スチュワート(アメリカ)ケンパー・レイクスGC
1988年 ジェフ・スルーマン(アメリカ)オーク・ツリーGC
1987年 ラリー・ネルソン(アメリカ)PGAナショナル・リゾート&スパ
1986年 ボブ・ツエー(アメリカ)インバネスクラブ
1985年 ヒューバート・グリーン(アメリカ)チェリー・ヒルズCC
1984年 リー・トレビノ(アメリカ)ショールクリーククラブ
1983年 ハル・サットン(アメリカ)リビエラCC
1982年 レイモンド・フロイド(アメリカ)サザン・ヒルズCC
1981年 ラリー・ネルソン(アメリカ)アトランタ・アスレチッククラブ・ハイランドC
1980年 ジャック・ニクラス(アメリカ)オーク・ヒルCCイーストC
1979年 デビッド・グラハム(オーストラリア)オークランドヒルズCCサウスC
1978年 ジョン・マハフィー(アメリカ)オークモントCC
1977年 ラニー・ワドキンス(アメリカ)ペブルビーチGL
1976年 デーブ・ストックトン(アメリカ)コングレッショナルGCブルーC
1975年 ジャック・ニクラス(アメリカ)ファイアストンCCサウスC
1974年 リー・トレビノ(アメリカ)タングルウッド・パーク、オリンピックC
1973年 ジャック・ニクラス(アメリカ)カンタベリーGC
1972年 ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)オークランド・ヒルズCCサウスC
1971年 ジャック・ニクラス(アメリカ)PGAナショナルGC
1970年 デーブ・ストックトン(アメリカ)サザン・ヒルズCC
1969年 レイモンド・フロイド(アメリカ)NCRカントリークラブ・サウスC
1968年 ジュリアス・ボロス(アメリカ)ピカーン・バレーGC
1967年 ドン・ジャニュアリー(アメリカ)コロンバインCC
1966年 アル・ガイバーガー(アメリカ)ファイアストンCCサウスC
1965年 デーブ・マー(アメリカ)ローレル・バレーGC
1964年 ボブ・ニコルス(アメリカ)コロンバスCC
1963年 ジャック・ニクラス(アメリカ)ダラス・アスレチッククラブ・ブルーC
1962年 ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)アロニミンクGC
1961年 ジェリー・バーバー(アメリカ)オリンピア・フィールズCC
1960年 ジェイ・ハーバート(アメリカ)ファイアストンCCサウスC
1959年 ボブ・ロスバーグ(アメリカ)ミネアポリスGC
1958年 ドウ・フィンスターワルド(アメリカ)Llanerch CC
※歴代優勝者は、ストロークプレー以降の優勝者です。
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全米プロゴルフ選手権の歴代優勝者~まとめ
今回は、全米プロゴルフ選手権の優勝賞金と出場資格、歴代優勝者、開催コースなどについて見てきました。
全米プロゴルフ選手権の賞金は、2024年時点で優勝賞金333万ドル、賞金総額は1,850万ドルで、年々増額を続けています。
出場資格は文字通りプロゴルファーに限られ、156名の世界のトッププロがプロゴルファー世界一を競います。
歴代優勝者の中で最多優勝回数は、ストロ-ク形式ではジャック・ニクラス(アメリカ)、マッチプレー形式ではウォルター・ヘーゲン(アメリカ)でともに5回、タイガー・ウッズ(アメリカ)は4回です。
開催コースはサーキット式で毎年異なりますが、アメリカを代表する名門コースが選ばれています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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