2017年全米プロゴルフ選手権でメジャー初優勝、2016-17年シーズンには年間王者、2018年5月&2020年8月には世界ランキング1位と順風満帆の活躍を見せているのが、ジャスティン・トーマス選手です。
大型の選手が多くなっている中で、比較的、小柄な部類に入るジャスティン・トーマス選手ですが、ドライバーの平均飛距離は300ヤードを超えます。
その飛ばしを支えるクラブセッティングは大いに気になるところですが、ウエッジのセッティングにはさらに細かな気遣いが見られました。
今回は、ウエッジのきめ細かさが印象的なジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングなどを見ていきたいと思います。
ジャスティン・トーマスのクラブセッティング
ジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングは、ドライバー1本、フェアウェイウッド2本、アイアンが4~9番までの6本、ウエッジが4本、そしてパターの14本という構成です。
ユーティリティは採用していないことや、ピッチングウエッジ(PW)がアイアンのセットのものではなく、ウエッジとして独立して考えているのが特徴です。
アイアン~ウエッジというターゲットを点で狙うクラブに関しては、非常にデリケートなセッティングになっている印象で、ジャスティン・トーマス選手がピンを狙う時にはいかに神経を使っているのかがわかります。
ジャスティン・トーマスのドライバー2021
タイトリスト:「TS3 ドライバー」(9.5度)
シャフト:三菱ケミカル 「ディアマナ ZF60」(長さ44.75インチ、TX)
ジャスティン・トーマス選手の使用ドライバーは、タイトリストのTSシリーズの中の「TS3」です。
「TS」とはタイトリストスピードの略で、これまで以上のボールスピードを実現するという触れ込みでミスの許容範囲も広がっているとのことで、弾道調整機能が付いたモデルです。
とはいえタイトリストらしく高い操作性を持っており、中・上級者向けのモデルかもしれません。
ジャスティン・トーマスのフェアウェイウッド2021
3W(スプーン)・5W(クリーク)
タイトリスト:「TS3 フェアウェイウッド」(15度)
シャフト:TENSEI CKブルー80TX
タイトリスト:「915 Fd フェアウェイウッド」(18度)
シャフト:モトーレスピーダーVC9.2 TS X
ジャスティン・トーマス選手の使用するフェアウェイウッドは、3W(スプーン)と5W(クリーク)の2本体制でユーティリティは採用していません。
3W(スプーン)はドライバーからの流れで「TS3」を使用し、5W(クリーク)は「915Fd」というユーティリティ並というほどではありませんが、ヘッドが小さく通常の5W(クリーク)よりはコンパクトなモデルです。
ジャスティン・トーマスのアイアン2021
4番
タイトリスト:「T100 アイアン」
シャフト:ダイナミックゴールド「ツアーイシュー」(X100)
5番~9番
タイトリスト:「620MB アイアン」
シャフト:ダイナミックゴールド「ツアーイシュー」(X100)
ジャスティン・トーマス選手の使用アイアンは、4番アイアンがやさしめのキャビティ、5番~9番まではより精密にターゲットを狙い打ちできるマッスルバックのモデルです。
「620MB」は、ストレートネックで顔の小さいトラディショナルなモデルで、完全な上級者モデルといえるでしょう。
ジャスティン・トーマスのウエッジ2021
47.5度・52.5度・57度・60.5度
タイトリスト:「ボーケイ SM7 ウェッジ」(47.5度・52.5度)
タイトリスト:「ボーケイ SM8 ウェッジ」(57度)
タイトリスト:「ボーケイデザイン SM6ウェッジ」(60.5度)
ジャスティン・トーマス選手のウエッジは、ピッチング・ウエッジ(PW)に相当するものもボーケイ・シリーズを使用しています。
非常にきめ細かなセッティングで、SM6~8までロフト角に応じて使い分け、そのロフト角も0.5度違いです。
ショートゲームにいかに気を使っているのかがわかるセッティングといえるでしょう。
ジャスティン・トーマスのパター2021
スコッティ・キャメロン:「X5.5 プロトタイプ」
ジャスティン・トーマス選手の使用パターは一貫してタイトリストのスコッティ・キャメロンのモデルを使っていますが、「フューチュラX5」や「PhantomX5.5プロト」を使ったりとさまざまなモデルを試しています。
現在は「X5.5 プロトタイプ」を使用していますが、今後もいいものがあれば、どんどんチェンジしていくと思われます。
その他、主なプロゴルファーのクラブセッティング一覧(男子・女子別)は、こちらからどうぞ↓

ジャスティン・トーマスの使用ボール
タイトリスト:「プロ V1x ボール」
大きな飛距離性能と優れたスピン性能で、以前から多くのツアープロが愛用するタイトリストのボールですが、ジャスティン・トーマス選手は、「プロ V1x ボール」を選んでいます。
弾道は中高弾道で、ショートゲームでは優れたスピンコントロール性能を発揮します。
ジャスティン・トーマスのプロフィール
ジャスティン・トーマス選手は、2013年にプロ転向すると2016年「CIMBクラシック」で初優勝し、2017年に「全米プロゴルフ選手権」でメジャー初優勝し、ここまで順調にキャリアアップを重ねています。
2016-17年シーズンには5勝を挙げて年間王者に輝き、2018年5月には初の世界ランキング1位にまで登り詰め、2020年8月には再び世界ランキング1位に返り咲いています。
大型化しているツアーの中にあって身長178cm・体重66kgはもはや決して大きいほうではありませんが、にもかかわらずドライバーの平均飛距離が300ヤードを超えているのはジャスティン・トーマス選手の特筆すべき点ではないでしょうか。
ジャスティン・トーマス選手のプロフィールは、以下の通りです。
ジャスティン・トーマスのプロフィール
名前
ジャスティン・トーマス
生年月日
1993年4月29日
身長・体重
178cm・66kg
出身地
アメリカ・ケンタッキー州ルイビル
出身校
アラバマ大学
ドライバー平均飛距離
301ヤード(2020年8月)
プロ転向
2013年
ツアー優勝
通算17勝(アメリカ14勝、ヨーロッパ3勝)
※メジャー1勝(2017年全米プロゴルフ選手権)
契約
タイトリスト
ツアー成績は2021年10月8日現在のものです。
ジャスティン・トーマスのクラブセッティング~まとめ
今回は、ウエッジのきめ細かさが印象的なジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングなどを見てきました。
ジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングは、ドライバー1本、フェアウェイウッド2本、アイアンが4番から9番までの6本、ウエッジが4本、パターの14本という構成で、ウエッジなどピンを狙うクラブは非常にデリケートなセッティングになっているのが特徴といえます。
アイアンはトラディショナルなマッスルバック・モデルで完全に上級者モデルになり、ユーティリティも採用せず、私たちアマチュア・ゴルファーが参考になる部分は正直少ないクラブセッティングかもしれません。
逆にパワーのあるアスリート・ゴルファーには参考になるクラブセッティングなのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※プロゴルファーは状況に応じて使用クラブを変えるため、実際使用するクラブセッティングは異なる場合があります。
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