今回は、アメリカ・ツアーのブライソン・デシャンボーのクラブセッティングです。
ブライソン・デシャンボーといえば肉体改造によって見た目も飛距離もまるで別人のように進化を遂げたゴルファーで、ドライバーの飛距離アップは驚くべきものがあります。
しかし、クラブセッティングに関してはドライバーだけでなくアイアン、ウエッジに至るまで随所に緻密に計算しつくされたものになっています。
今回は、ドライバーからアイアン、ウエッジまで個性的なブライソン・デシャンボーのクラブセッティングを見ていきます。
ブライソン・デシャンボーのクラブセッティング
ブライソン・デシャンボーのクラブセッティングは、ドライバーからPWまでがコブラで、ウエッジがアーティサンゴルフ、パターがエスアイケイゴルフ、ボールがブリヂストンです。
クラブセッティングの内訳は、ウッドがドライバーとスプーン、クリークの3本、ユーティリティが2本、アイアンが6I~PWの5本、ウエッジ3本、パターという14本の構成です。
デシャンボーほどのパワー・ヒッターでありながらアイアンが6番からというのが目を引くところですが、よりやさしくゴルフをプレイしたいということでしょうか。
しかし、パワー・ヒッターらしいところはその他の部分にしっかりと表れており、ドライバーのロフトは7.5度、シャフトはカーボンシャフトを使用していますが、ダイナミックゴールドよりも硬いタイプを楽々と振っています。
また、ブライソン・デシャンボーは大学時代は物理学を専攻したため独特の理論を持っており、自らを「ゴルフ科学者」と称し、クラブセッティングにも影響を与えています。
ユーティリティ~アイアン~ウエッジまでのシャフトの長さをすべて6番アイアンの長さに統一し、さらにライ角も全番手揃えるというこだわりようです。
これによってボールの位置はいつも同じになり、スイングがシンプルになるという狙いがあります。
ブライソン・デシャンボーのクラブセッティングは、パワー・ヒッターらしいハード・スペックですが独自の理論でシンプルさを追求した14本といえるでしょう。
ブライソン・デシャンボーのドライバー2021
コブラ:「キング LTD Pro」(7.5度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーAXS ブルー」(長さ45.75インチ・フレックスX)
ブライソン・デシャンボーの2021年の使用ドライバーは、同じモデルでシャフトが変更されています。
ブライソン・デシャンボーのドライバー2020
コブラ:「キング LTD Pro」(7.5度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD プロトタイプ75」(長さ45.75インチ・フレックスTX)
肉体改造によって爆発的な飛距離アップを手に入れたブライソン・デシャンボーのドライバーは7.5度のロフトといい、硬いフレックスTX、45.75インチという長めのシャフトととても一般のアマチュア・ゴルファーがマネのできないスペックです。
このセッティングがマッチするのなら軽く300ヤード超えも不思議ではない(?)。
ブライソン・デシャンボーのフェアウェイウッド2021
3W(スプーン)
コブラ:「コブラ キング プロトタイプ B」(10.5度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD プロトタイプ 70」(TX)
5W(クリーク)
コブラ:「キング スピードゾーン ツアー」(13.5度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD プロトタイプ 80」(TX)
ブライソン・デシャンボーの2021年の使用フェアウェイウッドは、3W(スプーン)と5W(クリーク)の2本体制です。
ロフト角が立ってきて、もはや3W(スプーン)はアマチュアのドライバー並です。
ブライソン・デシャンボーのフェアウェイウッド2020
3W(スプーン)
コブラ:「キング LTD ブラック」(12度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD プロトタイプ 75」(TX)
5W(クリーク)
コブラ:「キング スピードゾーン ツアー」(15度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD プロトタイプ 75」(TX)
フェアウェイウッドはスプーンとクリークの2本体制です。
ドライバーのロフトが立っているためスプーンも12度とことらも立ち気味なのは自然ですが、12度といえばアマチュア・ゴルファーのドライバーのロフトと大差ありませんね。
ブライソン・デシャンボーのユーティリティ2021
UT4・UT5
コブラ:「キングUT ワンレングス」(19度・23度)
シャフト:LAゴルフ「Rebarプロト」(TX)
ブライソン・デシャンボーの2021年の使用するユーティリティは、前年と同じモデルでシャフトのみ変更しています。
ブライソン・デシャンボーのユーティリティ2020
UT4・UT5
コブラ:「キングUT ワンレングス」(19度・23度)
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD VD3」(TX)
デシャンボーほどのパワー・ヒッターがユーティリティを2本というのも少々意外な感じがしますが、やさしさ優先で選んだ結果がこの選択ということなのでしょう。
ブライソン・デシャンボーのアイアン2021
6I〜PW
コブラ:「キング フォージドツアーアイアン ワンレングス」
シャフト:LAゴルフ「Rebarプロト」(TX)
ブライソン・デシャンボーの2021年の使用アイアンは、ユーティリティ同様に前年と同じモデルでシャフトのみ変更しています。
ブライソン・デシャンボーのアイアン2020
6I〜PW
コブラ:「キング フォージドツアーアイアン ワンレングス」
シャフト:LAゴルフ「ツアーBAD VD3」(TX)
ユーティリティからの流れでアイアンは6Iからですが、UT5との飛距離差が問題なければ、やさしいという意味ではかなりやさしいクラブセッティングといえます。
上述したようにアイアンの長さはすべて37.5インチで統一し、ライ角も同じで、いつも同じスイングで安定感を求めているセッティングであることがうかがえます。
ブライソン・デシャンボーのウエッジ2021
47度・52度・58度
アーティサンゴルフ:「プロトタイプ」
シャフト:LA ゴルフツアーBAD VD3(TX)
ブライソン・デシャンボーの2021年の使用ウエッジは、3本体制は変わりありませんが、2020年とはロフト角が3本とも微妙に異なっています。
ブライソン・デシャンボーのウエッジ2020
48度・55度・60度
アーティサンゴルフ:「プロトタイプ」
シャフト:LA ゴルフツアーBAD VD3(TX)
55度と60度はバックフェースを肉厚にして、つかまりやすくしています。
ブライソン・デシャンボーのパター2021・2020
エスアイケイゴルフ(SIK GOLF):「プロCシリーズ アームロック」
フェース面の上と下でロフト角を4段階に少しずつ変えることで、インパクトでのミスヒットにも強いのがこの「プロCシリーズ アームロック」です。
これによってロフト角が一定に保たれ、ボールの転がりが安定します。
その他、主なプロゴルファーのクラブセッティング一覧(男子・女子別)は、こちらからどうぞ↓

ブライソン・デシャンボーのボール2021・2020
ブリヂストン:「ツアーB X ボール」
「ゴルフ科学者」らしく、各メーカーのボールを塩水に浮かべてテストし、最も個体差が少ないという理由で選ばれたのが、このブリヂストンの「Tour B X」です。
ブライソン・デシャンボーのクラブセッティング~まとめ
今回は、ドライバーからアイアン、ウエッジまで個性的なブライソン・デシャンボーのクラブセッティングを見てきました。
ブライソン・デシャンボーのクラブセッティングは、パワー・ヒッターらしいハード・スペックでスペック自体は一般のアマチュア・ゴルファーがマネできるものではありませんが、ウッド3本、ユーティリティ2本、アイアンが6I~PWの5本、ウエッジ3本、パターという14本の構成やアイアンの長さを揃えたワンレングス理論などは大いに参考になるのではないでしょうか。
「ゴルフ科学者」らしい独自の理論で、シンプルさを追求した14本といえるでしょう。
安定感も抜群で、メジャー優勝に最も近い選手のひとりとして期待したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※プロゴルファーは状況に応じて使用クラブを変えるため、実際使用するクラブセッティングは異なる場合があります。
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