シェブロン選手権はアメリカ女子プロゴルフツアーのメジャー第1戦として、通常は毎年3月下旬、または4月に開催されています。
毎年、優勝者がコースの池にダイブするのが恒例となっていますが、歴代優勝者の変遷は時代とともに大きく変わってきています。
また、賞金は毎年のように増額され選手にとっても魅力的な大会としてますます盛り上がりを見せています。
今回は、シェブロン選手権の歴代優勝者と賞金、コースの池へのダイブなどについて見ていきます。
シェブロン選手権の歴代優勝者
シェブロン選手権は1972年に「コルゲート・ダイナ・ショア・ウィナーズ・サークル」という大会名で始まりました。
その後、1983年にメジャー大会に昇格しましたが、スポンサーの変更などもあり何度か大会名を変えて2015年からはANAインスピレーション、2022年からはシェブロン選手権として開催されています。
シェブロン選手権のメジャー昇格後の歴代優勝者を見ると、年代によってはっきりとした傾向が見られます。
1980~1990年代はアメリカ勢の独壇場、2000年代はアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)やカリー・ウェブ(オーストラリア)などインターナショナルな顔触れとなり、2010年代には韓国勢の台頭が目立ちます。
最近では新しく強い選手が増えており、ある意味では戦国時代に入っているともいえるのではないでしょうか。
今後もどんどん新しい優勝者が誕生してくるのは間違いないと思われるので、目が離せません。
シェブロン選手権のメジャー昇格後の歴代優勝者は、以下の通りです。
シェブロン選手権の歴代優勝者(メジャー昇格後)
2024年 ネリー・コルダ(アメリカ)
2023年 リリア・ヴ(アメリカ)
※エンジェル・イン(アメリカ)とのプレーオフ
2022年 ジェニファー・カプチョ(アメリカ)
2021年 パティ・タバタナキット(タイ)
2020年 イ・ミリム(韓国)
※ネリー・コルダ(アメリカ)、ブルック・ヘンダーソン(カナダ)とのプレーオフ
2019年 コ・ジンヨン(韓国)
2018年 パーニラ・リンドバーグ(スウェーデン)
※パク・インビ(韓国)、ジェニファー・ソン(アメリカ)とのプレーオフ
2017年 ユ・ソヨン(韓国)
※レクシー・トンプソン(アメリカ)とのプレーオフ
2016年 リディア・コ(ニュージーランド)
2015年 ブリタニー・リンシコム(アメリカ)
※ステイシー・ルイス(アメリカ)とのプレーオフ
2014年 レクシー・トンプソン(アメリカ)
2013年 パク・インビ(韓国)
2012年 ユ・ソヨン(韓国)
※キム・インキョン(韓国)とのプレーオフ
2011年 ステイシー・ルイス(アメリカ)
2010年 ヤニ・ツェン(台湾)
2009年 ブリタニー・リンシコム(アメリカ)
2008年 ロレーナ・オチョア(メキシコ)
2007年 モーガン・プレッセル(アメリカ)
2006年 カリー・ウェブ(オーストラリア)
※ロレーナ・オチョア(メキシコ)とのプレーオフ
2005年 アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)
2004年 グレース朴(韓国)
2003年 パトリシア・メルニエ=ルブック(フランス)
2002年 アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)
2001年 アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)
2000年 カリー・ウェブ(オーストラリア)
1999年 ドッティー・ペッパー(アメリカ)
1998年 パット・ハースト(アメリカ)
1997年 ベッツィ・キング(アメリカ)
1996年 パティ・シーハン(アメリカ)
1995年 ナンシー・ボウエン(アメリカ)
1994年 ドナ・アンドリュース(アメリカ)
1993年 ヘレン・アルフレッドソン(スウェーデン)
1992年 ドッティー・モクリー(アメリカ)
※ジュリ・インクスター(アメリカ)とのプレーオフ
1991年 エイミー・オルコット(アメリカ)
1990年 ベッツィ・キング(アメリカ)
1989年 ジュリ・インクスター(アメリカ)
1988年 エイミー・オルコット(アメリカ)
1987年 ベッツィ・キング(アメリカ)
※パティ・シーハン(アメリカ)とのプレーオフ
1986年 パット・ブラッドリー(アメリカ)
1985年 アリス・ミラー(アメリカ)
1984年 ジュリ・インクスター(アメリカ)
※パット・ブラッドリー(アメリカ)とのプレーオフ
1983年 エイミー・オルコット(アメリカ)
シェブロン選手権の賞金
続いて、シェブロン選手権の賞金(賞金総額と優勝賞金)についてです。
シェブロン選手権の賞金額は年々、増額を続けており、1998年に100万ドルの大台に乗り、2007年には200万ドル、2019年には300万ドルを突破しています。
そしてさらにスポンサーが変わった2022年には賞金総額500万ドル、優勝賞金75万ドルに一気に増額し、2024年時点で賞金総額790万ドル、優勝賞金120万ドルとなっています。
シェブロン選手権のメジャー昇格以降の賞金総額と優勝賞金の推移は、以下の通りです。
シェブロン選手権の賞金の推移
2024年 賞金総額790万ドル・優勝賞金120万ドル
2023年 賞金総額510万ドル・優勝賞金76万5,000ドル
2022年 賞金総額500万ドル・優勝賞金75万ドル
2021年 賞金総額310万ドル・優勝賞金46万5,000ドル
2020年 賞金総額310万ドル・優勝賞金46万5,000ドル
2019年 賞金総額300万ドル・優勝賞金45万ドル
2018年 賞金総額280万ドル・優勝賞金42万ドル
2017年 賞金総額270万ドル・優勝賞金40万5,000ドル
2016年 賞金総額260万ドル・優勝賞金39万ドル
2015年 賞金総額250万ドル・優勝賞金37万5,000ドル
2007~2014年 賞金総額200万ドル・優勝賞金30万ドル
2005・2006年 賞金総額180万ドル・優勝賞金27万ドル
2003・2004年 賞金総額160万ドル・優勝賞金24万ドル
2001・2002年 賞金総額150万ドル・優勝賞金22万5,000ドル
2000年 賞金総額125万ドル・優勝賞金18万7,500ドル
1998・1999年 賞金総額100万ドル・優勝賞金15万ドル
1996・1997年 賞金総額90万ドル・優勝賞金13万5,000ドル
1995年 賞金総額85万ドル・優勝賞金12万7,500ドル
1992~1994年 賞金総額70万ドル・優勝賞金10万5,000ドル
1991年 賞金総額60万ドル・優勝賞金9万ドル
1987~1990年 賞金総額50万ドル・優勝賞金8万ドル
1986年 賞金総額43万ドル・優勝賞金7万5,000ドル
1983~1985年 賞金総額40万ドル・優勝賞金5万5,000ドル
シェブロン選手権のコース~優勝者は池にダイブ?
女子ゴルフの5つの海外メジャー大会の中で毎年コースを固定して開催されてきたのは、このシェブロン選手権とエビアン選手権の2つの大会でした。
シェブロン選手権は2023年からコースが変わり、毎年恒例となっていた優勝者が開催コースだったミッションヒルズCCの18番ホールのグリーン手前にある池にダイブする光景も見られなくなるかと思われましたが、新コースでもこの伝統は引き継がれています。
このダイブは通称”ポピーポンド”と呼ばれ、1988年にエイミー・オルコット(アメリカ)が優勝を飾った時から始まったといわれています。
その後は必ずしもダイブしていたわけではありませんでしたが、1994年の大会直前に亡くなった大会の発案者であり歌手のダイナ・ショアを偲んでドナ・アンドリュース(アメリカ)がダイブして以来、ずっと続いていました。
テレビ放送でも優勝者がいつ池にダイブするかと待ち構えている様子が中継され、シェブロン選手権のハイライトシーンのひとつでもあります。
2022年からはメインスポンサーがシェブロンとなり、2023年以降の開催コースはテキサス州ヒューストンのザ・クラブ・アット・カールトン・ウッズに移ります。
ザ・クラブ・アット・カールトン・ウッズは、2001年開場のジャック・二クラス設計のシグネチャーコースと2005年開場のトム・ファジオ設計のチャンピオンシップコースの各18ホール全36ホールを有しています。
シェブロン選手権で使用されるのはジャック・二クラス設計のシグネチャーコースで、緑と湖に囲まれた美しいコースは曲がりくねったクリーク、池、グリーンサイドのバンカー、アンジュレーションのあるグリーンが特です。
いかにも二クラスらしい戦略性豊かな18ホールを選手たちがどう攻略していくのかが、見どころとなるでしょう。
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シェブロン選手権の歴代優勝者と賞金~まとめ
今回は、シェブロン選手権の歴代優勝者と賞金、コースの池へのダイブなどについて見てきました。
シェブロン選手権の歴代優勝者は1980~1990年代はアメリカ勢の独壇場、2000年代はインターナショナルな顔触れとなり、2010年代には韓国勢の台頭というように年代によってはっきりとした傾向が見られます。
賞金は年々増額を続け2019年には賞金総額300万ドルを突破し、2024年には賞金総額790万ドル、優勝賞金120万5,000ドルまで増額しています。
シェブロン選手権の開催コースは2023年からテキサス州ヒューストンのザ・クラブ・アット・カールトン・ウッズに移り新たな時代へ突入していきます。
シェブロン選手権では優勝者が18番ホールのグリーン手前にある池にダイブするのが恒例となっており、コースが変わってもシェブロン選手権のハイライトシーンのひとつにもなっています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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