2017年全米プロゴルフ選手権でメジャー初優勝、2016-17年シーズンには年間王者、2018年5月&2020年8月には世界ランキング1位と順風満帆の活躍を見せているのがジャスティン・トーマス選手です。
大型の選手が多くなっている中で、比較的、小柄な部類に入るジャスティン・トーマス選手ですが、ドライバーの平均飛距離は300ヤードを超えます。
その飛ばしを支えるクラブセッティングは大いに気になるところですが、ウエッジのセッティングには細かな気配りが感じられるものでした。
今回は、ウエッジのきめ細かさが印象的なジャスティン・トーマス選手のクラブセッティング2023などを見ていきたいと思います。
ジャスティン・トーマスのクラブセッティング
ジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングは、ドライバー1本、フェアウェイウッド2本、アイアンが4~9番までの6本、ウエッジが4本、そしてパターの14本という構成です。
ユーティリティは採用していないことや、ピッチングウエッジ(PW)がアイアンのセットのものではなく、ウエッジとして独立して考えているのが特徴です。
また、アイアン~ウエッジというターゲットを点で狙うクラブに関しては非常にデリケートなセッティングになっている印象で、ジャスティン・トーマス選手がピンを狙う時にはいかに神経を使っているのかがわかります。
ドライバーからパター・ボールまですべてタイトリストで統一されているのも特徴のひとつです。
ジャスティン・トーマスのクラブセッティング2023
ドライバー
タイトリスト:「TSR3 ドライバー」(9.25度)
シャフト:三菱ケミカル 「ディアマナ ZF」(長さ44.75インチ・フレックス:TX)
フェアウェイウッド(3W・5W)
タイトリスト:「TS3 フェアウェイウッド」(15度)
タイトリスト:「915 Fd フェアウェイウッド」(19.5度)
アイアン(4~9番)
タイトリスト:「T100 アイアン」(4番)
タイトリスト:「621.JT フォージド プロト」(5~9番)
ウエッジ(46・52.5・57・60.5度)
タイトリスト:「ボーケイ SM9」(46・52.5・57度)
タイトリスト:「ボーケイ ウェッジワークス プロト」(60.5度)
パター:タイトリスト スコッティ・キャメロン「ファントムX5 プロト」
ボール:タイトリスト「プロV1x ボール」
では、ジャスティン・トーマス選手のクラブセッティング2023を詳しく見ていきましょう。
ジャスティン・トーマスのドライバー2023
タイトリスト:「TSR3 ドライバー」(9.5度)
シャフト:三菱ケミカル 「ディアマナ ZF60」(長さ44.75インチ・フレックス:TX)
ジャスティン・トーマス選手の使用ドライバー2023は、タイトリストのTSシリーズの中の「TSR3」です。
「TS」とはタイトリストスピードの略で、これまで以上のボールスピードを実現しミスの許容範囲も広がっているとのことで、弾道調整機能が付いたモデルです。
とはいえタイトリストらしく高い操作性を持っており、中・上級者向けのモデルかもしれません。
ジャスティン・トーマスのフェアウェイウッド2023
3W(スプーン)・5W(クリーク)
タイトリスト:「TS3 フェアウェイウッド」(15度)
シャフト:「テンセイ AV Raw ブルー」(フレックス:TX)
タイトリスト:「915 Fd フェアウェイウッド」(18度)
シャフト:「モトーレスピーダーVC」(フレックス:X)
ジャスティン・トーマス選手のフェアウェイウッド2023は、3W(スプーン)と5W(クリーク)の2本体制でユーティリティは採用していません。
3W(スプーン)はドライバーからの流れで「TS3」を使用し、5W(クリーク)は「915Fd」というユーティリティ並というほどではありませんが、ヘッドが小さく通常の5W(クリーク)よりはコンパクトなモデルです。
ジャスティン・トーマスのアイアン2023
4番
タイトリスト:「T100 アイアン」
シャフト:ダイナミックゴールド「ツアーイシュー」(フレックス:X100)
5番~9番
タイトリスト:「621.JT フォージド プロト」
シャフト:ダイナミックゴールド「ツアーイシュー」(フレックス:X100)
ジャスティン・トーマス選手の使用アイアン2023は4~9番の6本体制で、4番アイアンが「T100 アイアン」、5~9番までは「621.JT フォージド プロト」でより精密にターゲットを狙い打ちできるマッスルバックのモデルです。
「T100 アイアン」はやさしめのキャビティ・モデルです。
「621.JT フォージド プロト」はジャスティン・トーマス選手とタイトリストの共同開発したオリジナルモデルです。
前年まで使用していた「620MB」の流れをくむストレートネックで顔の小さいトラディショナルなモデルは、完全な上級者モデルといえるでしょう。
ジャスティン・トーマスのウエッジ2023
46度・52.5度・57度・60.5度
タイトリスト:「ボーケイ SM9」(46・52.5・57度)
タイトリスト:「ボーケイ ウェッジワークス プロト」(60.5度)
シャフト:46度のみダイナミックゴールドX100、52.5・57・60.5度はダイナミックゴールドS400
ジャスティン・トーマス選手のウエッジ2023は4本体制で、ピッチング・ウエッジ(PW)に相当するものもボーケイ・シリーズを使用しています。
非常にきめ細かなセッティングでロフト角を細かく設定して使い分け、そのロフト角も0.5度違いとい徹底ぶりです。
ショートゲームにいかに気を使っているのかがわかるセッティングといえるでしょう。
ジャスティン・トーマスのパター2023
タイトリスト:スコッティ・キャメロン「ファントムX5 プロト」
ジャスティン・トーマス選手の使用パター2023は、スコッティ・キャメロンの「ファントムX5 プロト」です。
一貫してタイトリストのスコッティ・キャメロンのモデルを使っていますが、「フューチュラX5」や「ファントムX5.5プロト」などを使ったりとさまざまなモデルを試しています。
現在は「X5 プロトタイプ」を使用していますが、今後もいいものがあれば、これからもチェンジしていくと思われます。
その他、主なプロゴルファーのクラブセッティング一覧(男子・女子別)は、こちらからどうぞ↓
ジャスティン・トーマスの使用ボール2023
タイトリスト:「プロ V1x ボール」
ジャスティン・トーマス選手の使用ボール2023は、タイトリストの「プロV1x」です。
大きな飛距離性能と優れたスピン性能で、以前から多くのツアープロが愛用するタイトリストのボールですが、ジャスティン・トーマス選手は、「プロ V1x ボール」を選んでいます。
タイトリストのボールには他に「プロ V1 ボール」がありますが、「プロV1」はスピン量が多く打感が柔らかめ、「プロV1x」は高打ち出しで弾道は中高弾道といわれていますが、違いはわずかでショートゲームでは優れたスピンコントロール性能を発揮します。
タイトリストの「プロV1」と「プロV1x」の違いについては、こちらをご参照下さい↓
ジャスティン・トーマスのプロフィール
ジャスティン・トーマス選手は、2013年にプロ転向すると2016年「CIMBクラシック」で初優勝し、2017年に「全米プロゴルフ選手権」でメジャー初優勝し、ここまで順調にキャリアアップを重ねています。
2016-17年シーズンには5勝を挙げて年間王者に輝き、2018年5月には初の世界ランキング1位にまで登り詰め、2020年8月には再び世界ランキング1位に返り咲いています。
大型化しているツアーの中にあって身長178cm・体重72kgはもはや決して大きいほうではありませんが、にもかかわらずドライバーの平均飛距離が300ヤードを超えているのはジャスティン・トーマス選手の特筆すべき点ではないでしょうか。
ジャスティン・トーマス選手のプロフィールは、以下の通りです。
ジャスティン・トーマスのプロフィール
名前
ジャスティン・トーマス
生年月日
1993年4月29日
身長・体重
178cm・72kg
出身地
アメリカ・ケンタッキー州ルイビル
出身校
アラバマ大学
ドライバー平均飛距離
304ヤード(2023年4月)
プロ転向
2013年
ツアー優勝
通算18勝(アメリカ15勝、ヨーロッパ3勝)
※メジャー2勝(全米プロゴルフ選手権2022・2017)
契約
タイトリスト
ツアー成績は2023年4月26日現在のものです。
ジャスティン・トーマスのクラブセッティング~まとめ
今回は、ウエッジのきめ細かさが印象的なジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングなどを見てきました。
ジャスティン・トーマス選手のクラブセッティングは、ドライバー1本、フェアウェイウッド2本、アイアンが4番から9番までの6本、ウエッジが4本、パターの14本という構成で、ウエッジなどピンを狙うクラブは非常にデリケートなセッティングになっているのが特徴といえます。
アイアンはトラディショナルなマッスルバック・モデルで完全に上級者モデルになり、ユーティリティも採用せず、私たちアマチュア・ゴルファーが参考になる部分は正直少ないクラブセッティングかもしれません。
逆にパワーのあるアスリート・ゴルファーには参考になるクラブセッティングなのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※プロゴルファーは状況に応じて使用クラブを変えるため、実際使用するクラブセッティングは異なる場合があります。
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